2008年05月26日
オークス回顧
馬場が良くないにも関わらず、先行勢が淀みの無いペースで引っ張ったおかげで最後はズブズブの差し比べ。
スタミナに不安があるような馬や、切れ味自慢の馬には厳しい展開、馬場になっていました。
そんな中、まずは勝ったトールポピー。
荒削りながらも力強かった2歳の走りを取り戻した感じで、豪脚を披露。
同厩舎の先輩に近い印象でした。
馬場が合ったという印象はなくて、むしろ手応え的には結構厳しそうでした。
それに堪えられた底力とスタミナを持っていた事は血統的な背景もあるのかも。
後方待機に拘らなかった鞍上の位置取りも良かったと思います。
エフティマイアは身体を戻しての参戦。
体調面ではホームでやれた分のアドバンテージを発揮できた感じですが、最後に一押しありませんでしたね。
ここまで大きな休みを取らずに走ってきていますから、それが状態面に関係した可能性は有ります。
ただ、これが現時点での実力、と言われればそれはそうかもしれません。
全体的には、消耗戦を凌ぎきるというオークスらしいレースでした。
桜花賞の上位馬に、距離適正のある馬が食い込んでくるという結果も、実にオークスらしいです。
馬券的には完敗でしたが、客観的に結果だけを見ればそんな印象です。
で、馬券が完敗だからこそ、冷静に見れる部分もあるという事で、審議について。
時系列的には、直線に入って外に寄れて一頭外に押し出した件。
その後、内に斜行して数頭の進路をカットした後に、再度内に斜行して二頭の進路をカット。
この三件に対して、加害馬が一頭だけという状況。
柏木氏も仰られていたみたいですが、この状況だと普通なら降着だと思います。
前二件だけなら戒告処分で仕方ないかな、とも思えますが三件目は酷すぎです。
ただ普通のレースでも降着にならないかも、という基準で見ると以下の点が考慮できます。
・結果的に誰も落馬しなかったし、大きなアクションで立ち上がるような騎手もいなかった。
・詰まったり追えなくなった馬はいても、引っ張って大きく後退するような馬はいなかった。
これらは私の主観なので、例えばレジネッタやオディール、マイネレーツェルのような被害馬の馬券を持っていた方は、別な見解を持っていて普通だと思います。
あくまで、無理矢理にでも降着にならなかった理由を上げた場合が上記の二点になるという事です。
で、今回の処分は三件目のが内に斜行するのを矯正する気なしという事で、騎乗停止処分に繋がっています。
これがJRAの言う「鞍上の責任に依る裁定」という事になるのでしょう。
まあこれだけ取れば、この裁定自体には納得は出来ます。
停止期間は疑問ですけれども。
次に降着しなかった理由として「被害状況」というのが考慮されるみたいです。
今回の場合は「確かに不利はあったけど、致命的な被害は出なかった」という判断になったわけですね。
ここで上記二点の事が考慮されたという風に考えています。
不謹慎な話ですが、例えばレジネッタやソーマジックが落馬していたり、オディールやマイネレーツェル、ムードインディゴ、ハートオブクイーンがもっとド派手に手綱を引いていれば、裁定は変わっていたかもしれません。
そういった意味では、そういうアクションが起こらない程度には「間隔を取っていた斜行=危険性の少ない斜行」だったという風にも捕らえられなくはありません。
でも私の「感想」としては、仮にそうだとしても降着に該当する程度には被害出してるとは思っちゃいますが。
結局、人間が審議するわけで、当事者達との関係、立場を考慮する事はあるでしょう。
また、ギャンブルという事を考えれば、そこを深読みする、或いは読まれる事も当然だと思います。
公正競馬をうたっている以上、その辺の事もクリアにするよう努力すべきだろうし、ある程度はやろうとしているのでしょう。
そのやろうとしている事が見えない、実になっていないのは、今回の件だけに限らない問題でしょうね。
それらをクリアにする方法として、外部機関への委託、第三者の介入という声もありますが、それでも根本的な解決に繋がるかは疑問が有ります。
疑いの目の向け先が変わるだけになる可能性も強いと思います。
好き勝手言いながらも、私にも解決方法というのはハッキリとは思い浮かびません。
ただ、例えば今回の裁定について、もう少し詳しく説明があればいいな、と思いました。
致命的な不利はなかったという事ですが、その致命的ではなかったというのは、どのような基準で語られているのか。
明確な数字として設けられているのか、それとも感覚的なものなのか。
騎手に事情聴取するのはいいとして、それがどのように裁定に繋がるのか。
これらを踏まえたうえで。
「斜行は被害馬との差が1馬身とクビ差空いており、また被害馬の騎手も不利はあったけど進路は切り替えられたと言っていますので、到達順位の通りに確定致します」
なんて言ったら、逆に問題になるのかな(笑)
それでも裁定基準を明確にし、どうしてその結論に至ったのかを説明してもらえれば、納得は出来ないとしても、無駄な邪推は減ると思います。
それに、説明責任が生まれる事で、裁定のブレのようなものは少なくなるでしょうし、ブレがあった場合に適切な指摘ができるようになるでしょう。
そうした適切な指摘が繰り返される事で、裁定の熟成、裁定基準の修正・整備が為されていくのではないかな、となんとなく思った次第です。
スタミナに不安があるような馬や、切れ味自慢の馬には厳しい展開、馬場になっていました。
そんな中、まずは勝ったトールポピー。
荒削りながらも力強かった2歳の走りを取り戻した感じで、豪脚を披露。
同厩舎の先輩に近い印象でした。
馬場が合ったという印象はなくて、むしろ手応え的には結構厳しそうでした。
それに堪えられた底力とスタミナを持っていた事は血統的な背景もあるのかも。
後方待機に拘らなかった鞍上の位置取りも良かったと思います。
エフティマイアは身体を戻しての参戦。
体調面ではホームでやれた分のアドバンテージを発揮できた感じですが、最後に一押しありませんでしたね。
ここまで大きな休みを取らずに走ってきていますから、それが状態面に関係した可能性は有ります。
ただ、これが現時点での実力、と言われればそれはそうかもしれません。
全体的には、消耗戦を凌ぎきるというオークスらしいレースでした。
桜花賞の上位馬に、距離適正のある馬が食い込んでくるという結果も、実にオークスらしいです。
馬券的には完敗でしたが、客観的に結果だけを見ればそんな印象です。
で、馬券が完敗だからこそ、冷静に見れる部分もあるという事で、審議について。
時系列的には、直線に入って外に寄れて一頭外に押し出した件。
その後、内に斜行して数頭の進路をカットした後に、再度内に斜行して二頭の進路をカット。
この三件に対して、加害馬が一頭だけという状況。
柏木氏も仰られていたみたいですが、この状況だと普通なら降着だと思います。
前二件だけなら戒告処分で仕方ないかな、とも思えますが三件目は酷すぎです。
ただ普通のレースでも降着にならないかも、という基準で見ると以下の点が考慮できます。
・結果的に誰も落馬しなかったし、大きなアクションで立ち上がるような騎手もいなかった。
・詰まったり追えなくなった馬はいても、引っ張って大きく後退するような馬はいなかった。
これらは私の主観なので、例えばレジネッタやオディール、マイネレーツェルのような被害馬の馬券を持っていた方は、別な見解を持っていて普通だと思います。
あくまで、無理矢理にでも降着にならなかった理由を上げた場合が上記の二点になるという事です。
で、今回の処分は三件目のが内に斜行するのを矯正する気なしという事で、騎乗停止処分に繋がっています。
これがJRAの言う「鞍上の責任に依る裁定」という事になるのでしょう。
まあこれだけ取れば、この裁定自体には納得は出来ます。
停止期間は疑問ですけれども。
次に降着しなかった理由として「被害状況」というのが考慮されるみたいです。
今回の場合は「確かに不利はあったけど、致命的な被害は出なかった」という判断になったわけですね。
ここで上記二点の事が考慮されたという風に考えています。
不謹慎な話ですが、例えばレジネッタやソーマジックが落馬していたり、オディールやマイネレーツェル、ムードインディゴ、ハートオブクイーンがもっとド派手に手綱を引いていれば、裁定は変わっていたかもしれません。
そういった意味では、そういうアクションが起こらない程度には「間隔を取っていた斜行=危険性の少ない斜行」だったという風にも捕らえられなくはありません。
でも私の「感想」としては、仮にそうだとしても降着に該当する程度には被害出してるとは思っちゃいますが。
結局、人間が審議するわけで、当事者達との関係、立場を考慮する事はあるでしょう。
また、ギャンブルという事を考えれば、そこを深読みする、或いは読まれる事も当然だと思います。
公正競馬をうたっている以上、その辺の事もクリアにするよう努力すべきだろうし、ある程度はやろうとしているのでしょう。
そのやろうとしている事が見えない、実になっていないのは、今回の件だけに限らない問題でしょうね。
それらをクリアにする方法として、外部機関への委託、第三者の介入という声もありますが、それでも根本的な解決に繋がるかは疑問が有ります。
疑いの目の向け先が変わるだけになる可能性も強いと思います。
好き勝手言いながらも、私にも解決方法というのはハッキリとは思い浮かびません。
ただ、例えば今回の裁定について、もう少し詳しく説明があればいいな、と思いました。
致命的な不利はなかったという事ですが、その致命的ではなかったというのは、どのような基準で語られているのか。
明確な数字として設けられているのか、それとも感覚的なものなのか。
騎手に事情聴取するのはいいとして、それがどのように裁定に繋がるのか。
これらを踏まえたうえで。
「斜行は被害馬との差が1馬身とクビ差空いており、また被害馬の騎手も不利はあったけど進路は切り替えられたと言っていますので、到達順位の通りに確定致します」
なんて言ったら、逆に問題になるのかな(笑)
それでも裁定基準を明確にし、どうしてその結論に至ったのかを説明してもらえれば、納得は出来ないとしても、無駄な邪推は減ると思います。
それに、説明責任が生まれる事で、裁定のブレのようなものは少なくなるでしょうし、ブレがあった場合に適切な指摘ができるようになるでしょう。
そうした適切な指摘が繰り返される事で、裁定の熟成、裁定基準の修正・整備が為されていくのではないかな、となんとなく思った次第です。