2009年04月07日

toto をギャンブルとして見た場合の検証

 JNB で買えると分かったので興味が出てきた toto。
 私がある程度の年数を重ねている競馬と比較して、どのようなギャンブルなのかを調べてみたいと思います。

 ちなみに、自分で予想できない BIG とかは興味がありませんので、今回の対象には含まないです。
 競馬なんかと同じように、自分で予想が出来るものに限定します。


 で、色々と検証してみた結果、結論としてはこんな感じ。

 ☆toto をギャンブルとして見た場合
  ・軸選定が難しく、絞った場合のメリットも小さい
  ・配当の振れ幅が大きい為、投資戦略が練りにくい
  ・そもそも配当が不利

 ★結論
  toto でガチで勝とうとするのは難しい。
  あくまでサッカーを楽しむ一つの要素と捉え、予想と観戦自体を楽しむのが理想。
  一攫千金狙うなら BIG 一本だが、そもそもサッカーやJリーグに興味がないなら、ロト6にでも流れるのが吉。

 てな感じになりました。
 私としては今後も予想を楽しみつつ、GOAL を少し買うと思います。

 ちなみに、Jリーグをより楽しむ要素として toto をやる、というのは一長一短かも。
 toto の結果が気になって、素直に試合を楽しめるかどうかは人に依ると思いますので。


 さて、以降は実際の検証の内容です。
 長文になりますが、興味のある方はどうぞ。

 toto で予想できるのは以下の3種類。

 まずは普通の toto。
 組み合わせ数は 1594323 通り。
 最高配当は 2 億円とか言ってるけど、1 億円いくことも稀かも?
 平均としては 1 億円程度と見ておきましょうか。

 次に toto GOAL。
 組み合わせ数は 4096 通り。
 配当は約 10 万円との事ですが、振れ幅がものすごく大きい。
 直近の結果だけ見ても、4 万円 ~ 50 万円と、全然計算できません。
 一応平均が 10 万円として見ておきます。

 最後に mini toto。
 組み合わせ数は 243 通り。
 配当は約 1 万円とのことですが、こちらも例によって振れ幅は小さくないです。
 でもまあ GOAL 程ではないので、普通に平均 1 万円で計算できるでしょう。

 次に、競馬で 16 頭立ての場合で検証。
 配当についてはいろんなサイトのを比較して、概算で出しました。

 まずは3連単の組み合わせ数は 3360 通り。
 平均配当は 15 万円前後。

 3連複は組み合わせ数 560 通り。
 平均配当は 25000 円前後。

 馬連は組み合わせ数 240 通り。
 平均配当は 5500 円前後。

 競馬の場合、振れ幅がとても大きいだけに、なんとも言えない部分はあります。
 でもそれは組み合わせ数が増えたものに関しては toto でも同じ事。
 当たった場合は、あくまで平均が来るものとして話を進めます。

 そうなると、ざっと見ると三連単の費用対効果の高さが窺い知れます。
 先週チャレンジした toto GOAL ってあんまり割があわないかも……。
 ていうか、toto として見ると、GOAL ってものすごく難しい割に、配当に妙味が無さすぎる気が。
 それ言ったら toto 本体もそうなんですけど。
 改めて数値を見ると、こりゃ確かに BIG に流れるわな、というのが正直なところ。

 とはいえ、数値と理論上の回収率だけみれば、toto ってそんなに不利な内容ではないかもしれません。
 但し、ギャンブルとして考えると、非常に難しい要素が幾つか。

 競馬の場合、三連単で 1 頭の軸馬を決めて、マルチ総流ししたとします。
 そうすると 16 頭立てで 630 通り。
 で、的中の確率は 3 ÷ 16 で 18.75 % になります。

 総点数が近い toto GOAL で 1 つのスコア……例えば前節で言うとガンバの得点を 2 に限定したとします。
 その場合に全て当たるケースを、となると 1024 通りになります。
 三連単の場合よりも、かなり多くなります。
 それで的中の確率は 1 ÷ 4 で 25 % になります。

 その場合、100 回購入した場合の回収率としては以下のような感じ。

 三連単投資額 6300000 円
 三連単回収額 2812500 円
 三連単回収率 44.7 %

 GOAL 投資額 10240000 円
 GOAL 回収額 2500000 円
 GOAL 回収率 24.4 %

 ついでに 2 頭軸マルチ総流しにした場合と、2 つのスコアを限定した場合も検証してみましょう。

 三連単の場合は 84 通りで、的中の確率は 3.5 % です。
 GOAL の場合は 256 通りで、的中の確率は 6.3 % です。
 これらを同じく 100 回購入した場合……。

 三連単投資額 840000 円
 三連単回収額 525000 円
 三連単回収率 62.5 %

 GOAL 投資額 2560000 円
 GOAL 回収額 630000 円
 GOAL 回収率 24.6 %

 確率の計算とかはわりとテキトーですが、とりあえず大きくは外れていないと思うので、こんな感じ。

 見ると分かるように、競馬は軸を絞る事で回収率を上げる事が出来ます。
 要は的中回数と回収額の比率が問題なのです。
 一方で、toto は軸を絞ってもあまり意味がないです。
 回収額の差分が見えにくいのが一因でしょう。

 あとは点数を見れば分かるように、toto の最大の問題点は「軸を絞りにくい」の一点につきます。

 toto で一試合の結果を限定したところで意味がないし、GOAL でも同様です。
 そして何と言っても、競馬の場合、単勝人気という実に分かりやすい指標があります。
 それも1番人気であれば 30 % で勝って、70 % で 3 着以内。
 3番人気でさえも、10 % 以上で勝てて、40 % で 3 着以内です。

 サッカーの場合、鉄板と呼ばれる試合でも、わりとドローで終わったりするのはよくある話です。
 それが 1、2 試合ならともかく、不特定数が出るのが軸選びを困難にします。
 手堅くまとまるケースだけ買うとした場合、配当も手堅くなりますし。

 ちなみに、競馬とサッカーでの所謂鉄板と呼ばれる馬と試合の信頼度の違いというのは、なんとなく理屈がある気がします。
 まず競馬の場合、個の力でレースが進むので、間違いが起きなければ (= 一番強い馬が力を出し切れば) 勝ててしまいます。
 他の馬がマークするにしても、車でも何でもないから制御は容易ではないし、そもそも相手がその一頭だけではないです。
 マークするのも一苦労なのです。

 サッカーの場合、チームとして見ればタイマンに過ぎません。
 となると、相手の戦術に対応するという事自体は不可能ではないです (あくまで戦術ベースでの話ですが) 。
 華麗なパスサッカーをしていたとしても、10 人が自陣に戻り、尚且つ GK が当たるような場合、番狂わせが起きやすくなります。
 つまり、対処できる、或いはされる事が前提ではあるのです。

 そして、競馬の場合は個の力でどうにかなると書きましたが、サッカーの場合は個の力が 11 ずつあり、場合によってはそれが増えたり減ったりもします。
 そうなると不確定要素がドンドン大きくなっていきます。
 結果、軸選びは困難を極めるというわけです。

 あとは、現状だと軸を選んだ場合、儲かる組み合わせだけを選抜して買うのも難しいですしね。
 これは極めようとした場合、回収率を上げにくくなる要因です。
 競馬の場合、公式含め、そういった買い方をサポートしていますから、そこの差は大きいと思います。

 と、長々と検証してきましたが、結論としては上記の通り。
 正直、ギャンブルとしては、ちょっと不利なギャンブルかな、とは思います。
 宝くじとか、ちょっとしたオマケ要素感覚で楽しむならば悪くない仕組みだとは思いますけど。


 ……あ。
 あとこれを言っちゃうと全てが終わりになりそうだったので、敢えて検証からは外していた要素を一つ。

 JRA の控除率は、単勝複勝やプレミアム、プラス10は一旦置いとくとして 25 %。
 つまり、馬券総売上の 25 % が JRA に控除され、残りの 75 % が配当となり、購入者同士で争奪することになります。
 理論上、馬券を買い続けた場合は 75 % の回収率で終わります。

 次に toto 。
 経費やら収益やらに回され、配当から控除されるのは 50 %。
 この時点で勝負になりません(笑)

 ま、とはいえ楽しみ方なんて人それぞれですから。
 真剣に予想を楽しむのも悪くないんじゃないかな、と思います。
 絶対に勝てるギャンブルがない一方で、絶対に負けるギャンブルというのもありませんから。
 もちろん、あくまで法に則った範囲内で、ですけど。

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